風習

子供のあそび ゆびきりげんまん 深読み 

このサイトは古くから伝わる風習や、行事、童謡や昔話など、どこか不思議で不自然で不気味にさえ感じるような事柄を、色々な角度から紐解き、文献による資料を参考に、独自の見解で深読みしていこうというものです。

あくまで都市伝説、としてお楽しみいただけたら幸いです。

しかし、案外混沌としたこの時代、真実の答えは案外こんなところに転がっているのかもしれません。

子供の遊び、ゆびきりげんまん 深読み

この記事はこんな人のために書いています

『ゆびきりげんまん 』嘘ついたらはりせんぼんのます この言葉はどことなく不気味。どんな意味が隠されているのだろうか?なぜ針を飲ませるの?と思った人のために書いています。

この記事を読むとこんなことがわかります

ゆびきりげんまんの発祥の諸説と、根底に流れるテーマ、約束には代償が伴うもの。約束は命懸けで守るものなのだということを、忘れてはいけないという教訓が含まれているということがわかります。

諸説※どれが正解なのかは誰にもわかりません

ゆびきりげんまん 深読み

子供の頃、指切りげんまん嘘ついたらハリセンボンのーーーますっ!指切った!

こんな歌を歌いながら小指と小指を絡めたことがきっとあるでしょう。

ゆびきりげんまん

うそついたら

はりせんぼん のます

ゆびきった

ゆびきりげんまんの古い記録 天保時代

天保15(1844)年、流行の作家であった万亭応賀(まんていおうが)によって出版された『幼稚遊昔雛型(おさなあそびむかしひながた)』という本が出版されました。

天保年間の子供たちの遊びが、浮世絵師の静斎英一(せいさいえいいち)によって、紹介されています。その中には75種類のあそびと、その童謡が描かれていて、その一つに『ゆびきり』が紹介されています。

ゆびきりという風習が、子供の遊びとして広まり、『げんまん』と『はりせんぼん』は、実は語呂合わせのための後付けだとするもあります。

この『幼稚遊昔雛型』ですが、当時出版されたものは一冊だけ現存しているそうです。

岩瀬文庫が保管していて、岩瀬文庫の資料を紹介する動画でも『ゆびきり』を確認することができます

江戸時代の記録

一説によると、ゆびきりげんまんの始まりは 『江戸時代の遊郭』にたんを発すると言われています。

江戸時代の遊郭で、遊女と客が二人の間の愛に偽りが無いこと、変わらぬ愛であることを誓う証に、遊女が本気で愛した男性に実際に小指を切断し送っていたそうです。これが、ゆびきりげんまんの『心中立発祥説』です

心中立 発祥 説

心中とは、本来は真心とか、本心という意味がありますが、それがてんじて、男女間の相愛に対して使う言葉になりました。

心中立とは、『男女が愛情を守り通す誓いを立てる』ことを表していて、誓いの証拠として指を贈ったり、髪の毛を送ったりしていました。

爪印の慣習

そうであれば髪切ったでもいいじゃないか?!と思ったりしますが、ゆびである事に意味を見い出す見方もあります。

爪印のしきたりです。爪印は奈良時代に中国から伝わり、江戸時代には盛んに行われていました。印鑑を用いずに、爪先に印肉をつけて自分を表す証明としていました。

室町時代の取り決め

江戸時代より300年ほど昔の室町幕府では、金銭に関する取り決めに違反するものの刑として、男は斬首、女には指切りを課していたと言う記録があります。

このことから女性の約束事と小指にはますます関係がありそうです。

さらに、戦いで同士討ちしてしまった場合は指を切って償うという刑もありました。

契約、約束事に指を使う

指先は特別

世界中どこの地域においても、指先に意味を持たせる文化があります。例えばエンゲージリングは薬指、霊柩車が通ったら親指を隠すなどです。

中国や韓国やベトナムにも小指と小指を鉤状に曲げて、絡めて約束事をする風習があるそうです。

それだけ指先は人として重要な心理的な意味合いを担っていると言えるのです。これらのことを考慮すると、心中立発祥説は現実味を感じます。

指切りげんまんは江戸時代の遊郭が発祥で、庶民の子供達の遊びとして『指切った!』で締めくくる、ゆびきりげんまんとして広まったとされています。

古くから指先、指は、自分を代表する道具として用いられており、指先には色々な意味があります。

小指を立てる仕草で、女性を表すことがあります。彼女とか愛人とかそんな意味で小指を立てます。

昔の日本では指のことを『手』と呼んでいました。すなわち、指切りは手切りと言い換え流ことができます。

指切り=手切り てきり→ちぎり  すなわち 『契約』 

そこから『ちぎり』すなわち『契約』の意味になったと言われています。

指切り=手切り⇨契約

指輪型の印鑑

古代ローマ時代婚約の誓いは指輪を用いました。いわば婚約指輪です。

花嫁は未来の夫に純潔を守らなくてはなりませんでしたし、もしもそれを破るようなことがあれば、厳しい処罰が課せられました。

この指輪というのは、アクセサリーというより「印章(印鑑)」「鍵」「罰」「契約」「証明」「武器」などの意味を持っており人と人の約束事と大きく関わっていました。

遊郭における指切り

吉原遊廓は江戸幕府が公認した遊郭です。いわば、男性の社交場で連日賑わっていました。

遊郭といえば、美しい花魁をイメージしますが、実際に華やかな花魁はほんのひと握りでした。吉原の遊郭で働く女性達には歴然とした階級が存在し、劣悪な環境で安い賃金で働く女性も多く存在していました。

遊郭で働くトップクラスの遊女と最下級の遊女とでは指切りの重みが違うようです。

辛い環境から逃げ出したい

遊女達は大抵、年季奉公という形で働いていて、年季が明けても不衛生な環境や集団生活などから健康に問題を抱えることも多かったのです。

年季奉公の期間中、劣悪な環境に置かれた若い女性が、辛い状況から自分を助け出してくれる、男性に出会ったら指を切ってでも逃したくない!と思ったとしても無理はないのかもしれません。

怖いですね。私が指まで切ってあなたへの愛を誓っているんだから・・裏切ったら許さないわよ!

そんなメッセージが込められた小指の先。物悲しく、切ないストーリーが浮かびます。

プロの女性

一方、そうではなく強かに、指切りを利用する遊女も多くいました。

遊郭で働く女性というのは男性を巧みに誘惑し、それを生業としていました。いわば、プロの女性です。

時には『私は本気であなたを愛しています』と見せかけて、自分の客にするためのテクニックとして指を送ったのです。

 実際『作り物の指』を渡したりする事もあり、死体から小指を切って売る「指切り屋」という職業も存在していたそうです。

いずれにしてもちょっとこわいですね。

ゆびきりげんまん・はりせんぼん

ゆびきりりげんまん、の、『げんまん』は 漢字で書くと『拳万』

意味は 拳骨一万 拳で一万発殴る、と言うことです。

拳で一万発  ぐーで10000回殴るということです。

そして、『はりせんぼんのます』は、『針を千本飲ませる』と言う意味です。

上の方でも述べましたが、これは語呂合わせの後付けで、軽くブラックジョーク的な意味があります。

約束の始まり

一方、聖書を見ると契約は結ぶという言い方ではなく、契約を切ると書かれています。

契約は信仰上の義務や、生活する上で必要な規律に関するものでした。

そしてその立法を民は決して破ってはいけませんでした。

旧約聖書中のアブラハムは、契約の証のために家畜を引き裂くことで契約が成立しました。

一度成立した契約は命懸けで守り絶対に破ることはありません。もしも約束を守らなかった場合はこの家畜のように引き裂かれ、血を流し命を奪われても構いません。ということを意味していると言われています。

人類最初の約束

人類最初の約束事はアダムとエバと、創造主との約束でしょうか?

誰もが聞いたことがあるであろう、失楽園の話です。

https://shachi.blog/legend/bible/genesis3/

楽園で何不自由なく暮らすアダムとエバは創造主とたった一つの約束をしました。

善悪の知識の木の実だけは食べてはなら無いというものです。もしも食べたらあなたは死ぬというものでした。

人間は約束を守ることが、難しい生き物だということでしょうか?

軽はずみな約束はしない方がいいですね!

なのかもしれません。