イスラエル人がエジ方との居住した期間は430年と書かれています。(出エジプト記12:40)430年が過ぎたその時に脱出しました。

雲の柱 火の柱
民が脱出する道中は、昼は雲の柱、夜は火の柱が前を行き、民衆はその後に従っていきます。夜はこの火の柱が民衆を保護します。
そして、イスラエル人は雲が天幕から持ち上がるとすぐに出発し、雲がとどまる場所に宿営しました。
出エジプト記に記されている壮大なドラマの幕開けです。
モーセもイスラエルの12部族も、はるか昔アブラハムがかわした神との契約は代々語り継がれていたはずです。

マナ
そして、食物は『マナ』と呼ばれる白いパンのような物が全ての人に与えられました。荒野での40年間は主にこの食べ物が人々の命を支えました。
朝、うずらやってきます。これは肉の食料になったようです。そして、露が降りて露が蒸発すると白い霜のようなマナが現れました。
マナを使って調理もしたようです。(出エジプト記16:23 民数記11:7)
マナに相当しそうなもの
・露の後に発生するキノコ説
・昆虫(カイガラムシ)が排出する甘い液体が乾燥したもの説
などが挙げられますが、オールシーズン通して与えられる点が当てはまりません。
十戒の石板
そして、有名な『十戒』の石板を与えられます。
立法契約の中の基本的な十の立法を一般的に十戒と呼びます。
モーセが与えられた2枚の石板で、一度目に渡されたものは偶像礼拝をする民衆に失望したモーセが破壊してしまいます。
しかし、その後改めて 初めと同じような立法が刻まれた石板を渡されます。そして契約の箱の中に保管されることになります。
天から神がモーセに何かを伝えるときは、大体同じような現象が起こります。
雲が立ち込め、雷鳴が轟、山が燃えてるように見えて、ラッパ(角笛)の音が聞こえます。
神は『火のうちに』やってきます。天から山の頂上へ降ってきます。
幕屋を作る
さらに指示通りの幕屋を作るように指示されます。
エジプトから脱出する際にモーセとアロンは幕屋を作ります。指示をした神は『民の中に住む』ためだと書かれています。
幕屋というのは、イスラエル人がエジプトから脱出した際に天からの指示通りに作った、持ち運びできる崇拝用の天幕のことです。
単幕の周りにはレビの部族が配置されその周りに12部族が配置され、方角が決まっていました。
レビの子供たち、ゲルション、コハト、メラリの氏族が幕屋の周りとなります。


その周りに、12部族と、位置が決まっていました。

聖所
幕屋の至聖所には契約の箱がおかれ、入ることを許されているのは大祭司だけです。大祭司とはいえ決まった時にしか入ることは許されません。
その理由がレビ記16:2に書かれています。
箱のふたの前へ勝手に入ってはならない。死ぬことのないためである。
私は雲と共にふたの上に現れるからである
契約の箱

内側も外側も純金を被せ、縁周りには金の飾り付け
金の輪を4個鋳造して箱の足の上の方に取り付ける
アカシア材で棒を作り金を被せ棒を箱の両側の輪に通し、運べるようにする
この棒は外してはならない
箱の中に神が与えた石板をを入れておく
純金の蓋を作る
金のケルブを蓋の両端に作る
ケルブは2つの翼を上方に、ふたに覆いかぶさるように広げ、互いに向かい合う。顔はふたの方を向くようにする
アカシア材の食卓
縦90センチ 横45センチ 高さは67センチ
純金をかぶせ縁周りに金の飾りを付ける。
食卓の側面に幅7センチの板を張りその縁周りに金の飾りを付ける。
金の輪を4つ作り食卓の四隅4つの脚の付け根に取り付ける。
その輪は側面の板の近くに付けそこに棒を通して食卓を運ぶ。
棒はアカシア材で作り金をかぶせる。その棒で食卓を運ぶ。
食卓用に皿と杯 飲み物の捧げ物を注ぐための水差しと鉢を作る。
それらを純金で作る。 食卓の上にいつも供えのパンを置いておく
純金のランプ台
台座 幹 枝 がく 節 花の間に接ぎ目はない。
6本の枝が横から出る。左に3本,右に3本である。
左側のそれぞれの枝にアーモンドの花のようながくが3つ
それぞれのがくの下に節と花が来る。右側も同じである。
燭台の幹にはアーモンドの花のようながくが4つ付きそれぞれのがくの下に節と花が来る。 節は,幹から出る2本の枝の下に1つ 次の2本の枝の下に1つ さらに次の2本の枝の下に1つである。
6本の枝が幹から出るのである。 燭台は,節も枝もその全体に接ぎ目がないように 純金で鍛造する。
載せるランプを7つ作る。
灯をともすと前方を照らす。 芯つまみと燃えかす入れも純金である。 ランプ台とこれらの器具を34キロの純金で作る。
聖所の中は自然の光が届かない場所でした。
幕屋

幕屋の形状に関しても、出エジプト記26章の中で詳しく指示されています。
大まかにまとめると、
間仕切りの幕と、そのための柱について
契約の箱を置く場所
聖所と、至聖所のしきり
入り口の幕とそのための柱
アカシアの柱5本のための銅の受台
香の祭壇(出エジプト30:1)
供えのパンの食卓と燭台の位置と向き
布、亜麻 ヤギの毛 雄羊の皮 アザラシの皮
銅の水盤(出エジプト記30:18)
聖所と至聖所の間仕切り用柱の銀の受台
銅の水盤
捧げ物の祭壇
祭司の服
さらに、アロンが大祭司に任命され祭司の着用する服の指示があります。
大祭司でも、普段は亜麻で作られた長い服を着用します。亜麻でできた飾り帯とターバンを水浴びの後、着用します。
特別な儀式の時は出エジプト記28章、39章で述べられてい流服を着用しました。
・格子じまに織った上等の(恐らく白)亜麻の長い衣
・上等の亜麻のより糸,青糸,紫の羊毛,緋色の糸を織り合わせて飾り帯
・青い袖なしの上着を羽織る(頭からかぶるもの)裾べりに金の鈴、青と赤紫と緋色の糸で作ったざくろがついている
・胸掛けをつける
・ターバンの前側に輝く純金の平板がついている
宝石

大祭司のエフォドの肩ひもには2個のしまめのう。イスラエルの12部族のうちの6部族の名前が彫られていました。
「裁きの胸掛け」は4列の宝石が並びます。ルビー トパーズ エメラルドの列が第一列。そして第二列はトルコ玉 サファイア 碧玉。
第三列は レシェム石 めのう 紫水晶。第四列は貴かんらん石 しまめのう ひすいでした。金のはめ込み台の中にはめ込まれイスラエルの12部族の名前が一つずつ彫られていました。
契約の箱は、内側も外側も電気を通しやすい純金で覆われていたこと、ケルブが向き合っていること、などから
『箱はなんらかの電気的なエネルギーを発するハイテク装置』ではないか?と言う説があります。
そのハイテク装置を通して、奇跡が起こり、大祭司を通して『神』と呼ばれる存在からの意思や計画を受け取ることができると考えます。
だとすると、大祭司の服装、宝石の胸当てや額の金の板も納得がいくような気がします。一説では宝石が信号によって輝いた李、振動したりしたのではないかと言われています。
契約の箱は民衆に先立って(先頭に)運ばれました。民衆は契約の箱が運ばれるとすぐに一緒に出発します。
ヨシュア記3:3
契約の箱をレビ族の祭司が運んでいるのを見たら,すぐ自分の場所から出発してその後に続きなさい。
出エジプト記13:21
神は民の前を進んだ。昼は雲の柱で道案内し夜は火の柱で照らし民が昼も夜も進めるようにした。
契約の箱が何らかのエネルギーを発生させる装置のようなものであると考えるのは理にかなったことのようにも思えますが、皆さんはどう思われるでしょうか。
ウリムとトンミム
どのような形状だったのか?どのような物質で作られたのかの記載は見つけることができません。
神意を問うために用いたものと書かれていて、心臓の位置、宝石の胸掛けの中に入れたようです。
出エジプト記の信憑性
このサイトは何らかの信仰を促すものでも否定するものでもありません。
多くの科学者は史実ではないと結論づけていますが、聖書の記述が史実であることを証明しようとする学者も多数存在しています。
残念ながら、イスラエル人が大勢でエジプトを脱出し移住したという記録はありません。
出エジプトはエジプトではない説
エジプトではなく、ミツライムという地ではないか?というものです。聖書自体が原語から訳された際にエジプトとやいうされた可能性があるというものです。
また、モーセが置かれたナイル川の葦は、川辺の葦だそうでナイル自体が川という意味だそうです。
出エジプト記の信憑性はともかく、物語として本当に面白い一冊です。
読まれたことがない方は是非一度、読んでみることをお勧めします。