失われた10支族

イスラエルの12支族 

ヘブライ人

ヘブライ人というのは他の民族から見たときの呼び名で、自らはイスラエル人、イスラエルの民と名乗っていました。

そして、後にユダヤ人と呼ばれるようになります。

ヘブライ人たちは出エジプト記に描かれた40年間の荒野をさまよう期間を経て、モーセの後継者達が約束の地へとやってきます。

しかしそこにはペリシテ人がいました。別名フェリスティア人です。

フィリスティア人はハムの子孫に当たる人々です。

英雄サムソンの髪を切る事に成功したデリラという女性、ダビデとゴリアテのゴリアテがこのフィリスティア人です。

アダムからイエスにつながる系図 アダムからノアまで アダムのエバが最初にも受けた子供がカインとアベルでしたが、アベルはカインに殺害され、カインは東方の逃亡の地で...

約束の地

フィリスティ人の住んでいた場所そこは、ヘブライ人から見ると神の約束の地です。

神の約束の地にいたフィリスティア人はどこから来たのか?それについたはDNAによる遺跡の研究がすすんでいるようなので、楽しみに待ちたいと思います。

ともかく、イスラエル人達が住み、唯一の神を崇拝するはずの場所に他の民族がいるわけですから、イスラエル人たちは武器を手にしてペリシテ人たちと戦い始めます。

ペリシテ人たちは多神教です。

イスラエルの王

そのうち民の間から王を立ててほしいと言う声があがり、イスラエルの指導者サムエルは、神が告げた条件に合う人を探します。それが、サウルという容姿端麗の若者でした。

サウルと激しく戦ったペリシテ人のなかにゴリアテという巨人がいました。

そのゴリアテを倒すことに成功するのが、少年だったダビデです。

ダビデは、宮廷楽士で、武具持ちをする少年ですが、ゴリアテを倒したことがきっかけとなり新しい王となります。

このダビデ王の時に、ついに都を定めます。これがエルサレム、イスラエル王国、ヘブライ王国、です。紀元前一千年のことです。

エルサレムに神の神殿を築きます。エルサレムは地理的に、人々が行き交う場所で商業的にも非常に栄えました。しかし、他の地域の人々の流入によって、多神教が入り込みます。

立法の捉え方

北側の10支族は他の民族の習慣を取りいれつつも、一神教でもあるという割とゆるい感じの考え方をしはじめます。

南側の2支族は、神の立法を固く遵守するグループです。これがユダヤ人となります。

失われた10支族

さらに息子ソロモンの後継者争いも勃発します。そして、ソロモンの死後、北側の民族と南側の民族の間に分裂が生じます。

南側では、預言者たちが北の支族の滅びを予言し始めます。そして、その言葉どおりにアッシリア軍が侵攻し北側の民族が連行されますが、その後行方不明となります。

これが失われた10支族と言われています。

ユダヤ人の始まり

ユダとベニヤ民族はエルサレムの神殿にとどまり、なんとか生き延びます。

しかし、新バビロニアと呼ばれる帝国がアッシリヤを破り、ユダに攻めてきます。

この際にバビロンにユダヤ人たちを連れて行ってしまいます。これがバビロン捕囚です。紀元前586年のことです。

しかし、その後、新バビロニアがペルシャ人の侵攻により突然滅びます。

ペルシャ人の王はユダヤ人たちを開放し、ユダヤ人たちは故郷に帰り50年ぶりに神殿を再建します。

これが、ソロモンの第二神殿と呼ばれるもので、紀元前516年から紀元後70年までの間立っていました。

現在は壁だけが残っており、それがあの有名な『嘆きの壁』です。

この様に、苦しみや迫害を受けつつも、神が必ず助けてくれたということがユダヤの人々の思想の原型となっていきました。

そして、この経験を書物にしようと書き始めたのが聖書(旧約聖書)なのです。

イスラエルの始まり

イスラエルの始まりは、ヤコブの十二人の息子たちが元とっています。

それぞれが族長となり、十二の氏族が誕生しました。レビ族に関しては祭祀を司るために12支族の中には含みません。その場合、ヨセフの二人の息子、マナセとエフライムを含み12支族と呼びます。

12氏族のうちのユダの家系はペレツを通してイエスにつながっています。

そして、このユダの家系がユダヤ人となっていきます。

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12支族の特徴

高齢のヤコブは息子たちを呼んで遺言を告げる場面が 創世記49章にありそこから、それぞれの民族の特徴を知ることができます。

ルベン

ルベンよ、あなたはわが長子、わが勢い、わが力のはじめ、威光のすぐれた者、権力のすぐれた者。
しかし、沸き立つ水のようだからもはや、すぐれた者ではあり得ない。あなたは父の床に上って汚した。ああ、あなたはわが寝床に上った。

ルベンは沸き立つ水のように奔放さゆえに優れたものではないと述べられています。ルベンはベニヤミンを出産した後ラケルが亡くなった後、父親ヤコブの侍女でラケルのはしため、ビルハと近親相姦的な関係を持ことがあり、長男でありながら相続権を失っています。

シメオンとレビ

シメオンレビとは兄弟。彼らのつるぎは暴虐の武器。
わが魂よ、彼らの会議に臨むな。わが栄えよ、彼らのつどいに連なるな。彼らは怒りに任せて人を殺し、ほしいままに雄牛の足の筋を切った。
彼らの怒りは、激しいゆえにのろわれ、彼らの憤りは、はなはだしいゆえにのろわれる。わたしは彼らをヤコブのうちに分け、イスラエルのうちに散らそう。

シメオンとレビは妹のディナがシェケムという若者に犯された事を知り、怒りに任せて、その町中の男を殺害し、町のものを強奪しました。

その暴虐行為のため、子孫はイスラエルの部族の間に散らされることを予告しました。

ユダ

ユダよ、兄弟たちはあなたをほめる。あなたの手は敵のくびを押え、父の子らはあなたの前に身をかがめるであろう。
ユダは、ししの子。わが子よ、あなたは獲物をもって上って来る。彼は雄じしのようにうずくまり、雌じしのように身を伏せる。だれがこれを起すことができよう。
王笏はユダを離れず、立法者のつえはその足の間を離れることなく、シロの来る時までに及ぶであろう。もろもろの民は彼に従う。彼はそのろばの子をぶどうの木につなぎ、その雌ろばの子を良きぶどうの木につなぐ。彼はその衣服をぶどう酒で洗い、その着物をぶどうの汁で洗うであろう。
その目はぶどう酒によって赤く、その歯は乳によって白い。

永続的に治める王がユダの家系から出ることを予告しました。ユダの家系からイエスは生まれ、部族の名称となり王国の名称にもなりました。

これがユダヤ人の始まりです。

南王国と呼ばれたユダは、イスラエル人の部族のうちユダ族とベニヤミン族から成り、祭司とレビ族も含まれていました。エルサレムと神殿がある、国の南部を占めていました。

ゼブルン

ゼブルンは海べに住み、の泊まる港となって、その境はシドンに及ぶであろう。

幕屋の東側に宿営 行進体系の先頭彼らは戦士の人数を数えたり登録したりする係の者だったようです

イッサカル

イッサカルはたくましいろば、彼は羊のおりの間に伏している。彼は定住の地を見て良しとし、その国を見て楽しとした。彼はその肩をかがめて重荷を負い奴隷となって追い使われる。

この言葉は将来意起きる出来事に言及しただけではなく、兄弟の中でも、農業に従事してその仕事を快く引き受ける民族だったという意味だとされているようです。

ダン

ダンはおのれの民をさばくであろう、イスラエルのほかの部族のように。
ダンは道のかたわらのへび、道のほとりのまむし。馬のかかとをかんで、乗る者をうしろに落すであろう。
主よ、わたしはあなたの救を待ち望む。

イスラエルが荒野の旅をした際に、ダンの部族はイスラエルの後衛として「かかと」に当たる位置を占め、イスラエルの敵に対して損害を被らせました。

ダンが例えられている蛇はツノ蛇という、砂漠に潜んで馬をも襲う猛毒の蛇です。非常に素早く襲いかかることから、そのような能力がダンにはあり、イスラエルを守る上で重要な部族であることを意味したようです。

ガド

ガドには略奪者が迫る。しかし彼はかえって敵のかかとに迫るであろう。

この部族は自分たちのパレスチナへ移住する際に牧畜に有利なヨルダン川の東側に住みましたが、そこは境界の一辺(東側)が略奪隊に対して開かれた状態になっていました。

しかし、彼らはヤコブの言葉通り略奪隊に襲いかかって敗走させ追撃するという、勇敢な民族でした。

アシェル

アシェルはその食物がゆたかで王の美味をいだすであろう。

アシェルの部族は繁栄が予言されていて、オリーブの木からは多量の油が採れ,他の種々の果物は王の食卓を飾るにふさわしい美味を供しました。

ナフタリ

ナフタリは放たれた雌鹿 彼は美しい言葉を話すであろう。

ナフタリ族が戦いの際に示す敏しょうさや巧みさを述べていたようです。部族の歴史はそのことを確証しているようで、バラクの呼びかけに対して、ナフタリとゼブルンから1万人の人々が勇敢にもこたえ応じ勝利を収めました。バラク自身ナフタリの部族の出身だったようです。

ヨセフ

ヨセフ実を結ぶ若木、泉のほとりの実を結ぶ若木。その枝は、かきねを越えるであろう。射る者は彼を激しく攻め、彼を射、彼をいたく悩ました。しかし彼の弓はなお強く、彼の腕は素早い。これはヤコブの全能者の手により、イスラエルの岩なる牧者の名により、あなたを助ける父の神により、また上なる天の祝福、下に横たわる淵の祝福、乳ぶさと胎の祝福をもって、あなたを恵まれる全能者による。
あなたの父の祝福は永遠の山の祝福にまさり、永久の丘の賜物にまさる。これらの祝福はヨセフのかしらに帰し、その兄弟たちの君たる者の頭の頂に帰する。

ヨセフ自身の愛情深く親切な人柄のみならず、ヨセフの二人の息子、エフライムとマナセから出る部族と、それらの部族が将来行なう戦いに当てはまるようです。

モーセの後継者、ヨシュアはエフライム族、ギデオンはマナセ族でした。

ベニヤミン

ベニヤミンはかき裂くおおかみ、朝にその獲物を食らい、夕にその分捕物を分けるであろう

ベニヤミン族の戦闘能力の高さを表していたようです。その点について、この軍隊には左利きの精鋭700人がいた。石投げ器で髪の毛1本を狙って外さない人たち。と述べられています。

王妃エステルや首相モルデカイがベニヤミン族でした。

3部族から成る宿営

出エジプト記を見ると、当時の宿営の人数は軍隊として登録された人が60万人で、そのほかに女性や子供、高齢者や身体に障害のある人も含まれていました。そのほかレビ人は数に入っていないので2、3百万人ほどの人がいたと想像することができます。

そのような多大な人数を組織だって管理していたようで、宿営は民族ごとに場所(方角)が決まっていました。

参考までに一般的に言われている各部族のシンボルマークや紋章のモチーフとなっているものを示しています。カラーは、各部族を表す宝石の色を参考に筆者が色をつけています。

上記のヤコブの遺言が元になっています。

ヨセフは一角獣とする説が多く見受けれれます。その根拠は申命記33:17と言われており、ジェームズ王欽定約などは野牛の部分を一角獣と訳しています。

ですから、マナセ、エフライムともに一角獣で表すことがあるようです。

彼の角は野牛の角である。

彼はその角で人々を押す