人物

ヨシュアという人のことージェリコの城壁を崩すー

出エジプトの記述の中で、重要人物の一人にヨシュアという人がいます。

モーセの従者として描かれています。今回はこの人物にまつわる出来事をまとめてみたいと思います。

ヨシュアは、モーセがヤハウェから十戒の石板を与えられた際に一緒にいたようです。石板を持ってシナイ山からおりて、民衆が金の子牛の像を崇拝したときに、民衆の様子を報告したのがヨシュアでした。

石板を与えられた時の記述は以下のようになっています。

モーセ、アロン、ナダブ、アビフ、それにイスラエルの長老七十人は、神のもとに上りました。

そしてイスラエルの神を仰ぎ見ました。その足もとサファイヤを敷きつめた石畳のようなものがあり青く輝き、澄みきった空を思わせました。

長老たちは真の神の幻を見たのに死なず、そればかりか、神の前でいっしょに食事をしました。

神はモーセに告げました。「山に登り、わたしのもとに来なさい。そこで待ちなさい。わたしが石に記したおきてをあなたに授けよう。あなたはそれにより人々を教えることができる。」

 モーセと従者のヨシュアは、神の山に登りました。

モーセは長老たちに言いました。「われわれが戻るまで、ここで待ちなさい。留守中に何か問題が起こったら、アロンとフルに相談しなさい。」

そう言うと、モーセは山に登り、頂上を覆う雲の中に姿を消しました。

神の栄光がシナイ山を包み、雲は六日間、山をすっぽり覆い隠しました。七日目に神は雲の間からモーセに呼びかけました。

 一方、ふもとにいたイスラエル人たちの目には恐ろしい光景に映りました。山頂に、燃えさかる火のような神の栄光が現れたのです。

モーセは雲に包まれた山頂に、四十日四十夜とどまりました

モーセが七十人の長老たちと山頂へ向かうと、サファイヤを敷き詰めた石畳が青空のように広がっています。

そして、そこで神と人が一緒に食事をしたと書かれています。この部分は神と人と訳されているものが多いのですが、神の幻をみたと訳されているものもあります。

また、『神を見たら死ぬ』と言われていましたが、長老たちは足を見ています。

それについて、にもかかわらず『長老たちは処罰されず』飲んだり食べたりしたと訳されているものもあります。

いずれにせよ、姿を見てはいけなかった『神』か『神の幻』を見ましたが、生きていて、一緒に食事をしました。

その後神のすぐ近くまで行ったのはモーセだけだったようです。

その神は『雲の中』に・・・と書かれています。

モーセと契約の箱と大祭司   イスラエル人がエジ方との居住した期間は430年と書かれています。(出エジプト記12:40)430年が過ぎたその時に脱出しました。 ...

その際に、付き添っていたのがヨシュアでした。ヨシュアは雲の中へは、入らなかったようです。

ヨシュアは神への全き信頼(信仰)を抱き果敢に行動する人でした。言い換えるなら、非常に有能でかつ用心深く策士でもあり強い意志を持った、熱いな人には違いありませんが、特定の民族国家、宗教に関わる人々を大量に虐殺しています。

ジェリコの戦い

モーセが死んだ後、このヨシュアが後継者となります。申命記31:23

ラハブという遊女

ジェリコの街を偵察するために、二人のスパイを使わします。スパイは、ラハブという娼婦の家に宿泊します。なぜ、ラハブの家だったのか、その理由は聖書中に見つけることができません。

エリコの城壁は強大な要塞でした。ラハブの家はそんな城壁の上にありました。

遊女の家に男性二人が訪れることは決して目面強いことではなかったはずですから、二人が自分たちの素性を隠すには良い場所だったのでしょう。

二人のスパイが城壁に入ったらしいという噂はえりこの王の耳にも届きます。すぐに王の使いがラハブの家にやってきますが、ラハブは二人を屋上の亜麻の茎の間に隠します。

そして、王の使いには、『その男たちは来ましたが、どこから来たかは知りませんでした。 暗くなって町の門が閉まる頃に出ていきました。すぐに追い掛ければ追い付けるでしょう。』と言い二人を匿います。

そして、使いのものが追って行き、城壁の門が閉められ、亜麻の間の二人のスパイがそろそろ眠ろうかという頃、ラハブは二人の元へ行って、自分が二人の素性を知っていることを述べて、『私の父と母、兄弟や姉妹、彼らの家の全ての人を生かし私たちの命を救ってください。』と願います。

二人のスパイは、街を襲撃する際に、ラハブが願った通りに家の中に留まっていたら必ず助けるということを約束をします。目印として、緋色の紐を窓に下げておくように伝えます。

この辺りは、過越の祭りの始まりの出来事とよく似ています。

日本人の風習と似ている 旧約聖書中の記録 赤と朱 無酵母パンとヒソプと榊  このサイトでは古くから伝わる風習や、行事、童謡や昔話など、どこか不思議で不自然で不気味にさえ感じるような事柄を、色々な角度から...

※エリコ・椰子の木の都市 泉があり、果物が豊富

契約の箱がヨルダン川を渡る

二人のスパイがヨシュアの元に帰ってきました。

ヨシュアは民を率いて川を渡ることになりますが、その際に不思議なことが起こります。

ヨルダン川が乾く

モーセが生きていた頃と同じように、契約の箱が移動する際には雲の柱が目印になります。

祭司たちが契約の箱を担いでヨルダン川に入り、じっとしていると、上流からの流れが堰き止められて、民衆はエリコに面する場所を渡ることができます。

モーセの紅海が真っ二つとよく似ています。

時の声

ヨシュア記6章にはジェリコの城壁に侵攻する様子が描かれています。

1 兵士全員で街の周りを一周する これを六日間行う

七人の祭司が牡羊の角笛を持って絶えず笛を吹く契約の箱の前を行き、街の周りを行進する。前後に武装した軍勢。

2 七日目には同じ行進を7回(七周)祭司たちは角笛を吹き、軍勢は合図とともに時の声をあげる

軍勢の時の声と共に、エリコの城壁は完全に崩れ去ります。

 城壁を壊す力

角笛の音、群衆の行進、契約の箱、時の声、これらによって城壁が壊れたと書かれています。

契約の箱の中は、重い石板、マナのツボ、アロンの杖が入っていて、アザラシの革がかけられその上に青い一枚布がかけられて祭司たちが箱に取り付けた棒を肩に乗せて運ぶものでした。

契約の箱を持っていった理由は、神がともにいるという事を民衆が知るため、と言われています。

しかし、この箱が何らかのエネルギー装置、あるいはエネルギー受信装置だったのかもしれないと考える人々もいます。

ジェリコの城壁がドラマチックに崩れ落ち、ラハブの住んでいた場所だけは崩れる事なく助かる、これは宗教的な観点から見ると、神に従ったゆえに、神の力が働いたのだと言われています。

では、この神の力はどこからどうやってきたのでしょう。

アイの街を滅ぼす

ジェリコの城壁を崩したのち、今度は『アイ』という地を攻めるように指示されます。

ヨシュアは、早速、スパイを送り込みます。その報告によると、2000人か3000人くらいで十分陥落させることができそうだということです。

敗走する

そこで、3000人の武装軍隊を出しますが、敗走してしまいます。

ヨシュアは、神からの指示なのになぜこのようなことになるのか戸惑います。

ヨシュアは自分の衣服を引き裂き、ヤハウェの箱の前で夕方までひれ伏した。

ヨシュアとイスラエルの長老たちがそのようにし、しきりに頭に土をかぶった。

理由はアカンという、一人の男が盗みを働いたためでした。

アカンとその家族(娘、息子含む)はアコルの地で石打ちにされて火で焼かれます。

アカンは、

ゼラハの子ザブディの子であるカルミの子アカンと書かれていますが、

ゼラハは、ユダとタマルの子でした。

再度アイを攻める

ヨシュアは、夜のうちに3万人の精鋭軍を街の背後に伏兵として潜ませます。

さらに、ヨシュアは残りの軍隊を二手に分け、一つを率いて街に近づきます。そこをアイの軍隊に追いかけさせます。前回の敗走があるので、アイの兵士たちは『また逃げていった』と思います。

そこで、手薄になった街を背後に潜んでいた3万人の精鋭軍が占拠し、火を放ちます。恐れて荒野へ逃げ惑うアイの人々は潜んでいたヨシュアの軍隊に討たれ生き残った人も生き延びた人もいませんでした。

ヨシュアは陽動作戦を使う

街の人々全て(子供も年寄りも)滅ぼしたやす

アイの王だけは生捕りされますがその後、殺されて人々の前に晒され城門の入り口に投げられます。

この大量虐殺の記述はヨシュアという人を通して行われましたが、そこには神託(神の意思)が関係していると書かれています。ですからヨシュアは全き先進を持って行動したことになりますが、筆者には理解が難しい書であります。

宗教的な判断基準も社会的規範も現代の判断基準とは大きく異なっていることは間違いありません。

侵攻は続く

ヨシュアはさらに南部、西部の諸都市を征服し、北部にも侵攻します。

ヨシュアの指揮の下で征服された土地

バシャン ギレアデ アラバ ネゲブ ヨルダン川

塩の海 ヤボクの奔流の谷 アルノンの奔流の谷

ハツォル マドン ラシャロン シムロン ヨクネアム

ドル メギド ケデシュ タアナク ヘフェル

ティルツァ アフェク タプアハ ベテル アイ

ギルガル ジェリコ ゲゼル エルサレム マケダ

ヤルムト アドラム リブナ ラキシュ エグロン

ヘブロン デビル アラド

ヨシュア記12章に書かれている31人の王

ジェリコの王 アイの王 エルサレムの王 ヘブロンの王 ヤルムトの王 ラキシュの王 エグロンの王 ゲゼルの王 デビルの王 ゲデルの王 ホルマの王 アラドの王 リブナの王 アドラムの王 マケダの王 ベテルの王 タプアハの王 ヘフェルの王 アフェクの王 ラシャロンの王 マドンの王 ハツォルの王 シムロン・メロンの王 アクシャフの王 タアナクの王 メギドの王 ケデシュの王 ヨクネアムの王 ドルの王 ギルガルのゴイムの王 ティルツァの王 合計31人

信憑性を遺跡から考える

ジェリコの街は、何度も破壊と再建が繰り返されていて、地震も多い地帯です。聖書の記述から想定される年代は紀元前1400年ごろとなり、イギリスの考古学者ジョン・ガースタングという人がヨシュア記と合致する城壁跡を発見しました。

炭素年代測定により、ジョン・ガースタングの発見した城壁あとが紀元前1400年ごろと計測され、信憑性が上がったような気もしますが、炭素時代測定は遺跡そのものを測定するわけではないので、信頼できないと考える科学者も大勢います。

アイの街に関して、一般的にはキルベト・エ・テル(ホルバト・エ・テル)の遺跡だと言われています。しかし、ヨシュア記で書かれている谷(ヨシュア8:11)がなく、断定するには無理がありそうです。

神の側への敵対勢力を滅ぼし、根絶やしにしています。そのような破壊と虐殺の音のことをジェリコ(エリコ)のラッパと呼ぶことがあります。

例えば、現代では使用されていないものの、急降下爆撃をする軍用機が急降下する際に鳴り響く風切り音は、絶叫のように聞こえ、敵国の兵士はパニックに陥ったそうで、ジェリコのラッパと呼ばれていました。