古代文明

宗教(一神教 多神教) の始まり

そもそも宗教とは何か?

Wikiを見ると、宗教は人間の力や自然の力や自然の力を超えた存在への信仰を主体とする思想体系 観念体系でその体系に基づく教えや、行事、施設、組織などをもった社会的な集団のことだと書かれていました。

霊や神のような非科学的だとも言えるような目に見えない存在の働きを前提とする文化、とも言えるかもしれません。

埋葬と供養

今から30万年前のネアンデルタールより前の人類(?)は、埋葬行為を行っています。

そのままにしておくと腐敗してしまうという理由なのか、宗教的な意味合いがあるのかは探る手立てがありません。ともかく、遺体を一箇所に集めた埋葬が行われていたということは、何かしらの意図を持っていたということです。

さらに、イスラエルのスフール洞窟では、約13万年前ほどと推定される埋葬人骨が発掘されています。そして、その中に注目すべき点は土の中に一緒に花の破片や花粉が発見されたことです。

おそらく、故人に対して花を手向けたことを表しています。それは現代の埋葬行為、供養とよく似ています。

死という未知な現象に対する恐れから始まった儀式と考えられました

このことから、この、埋葬儀礼を行ったことが宗教の始まりだったのではないかと言われています。

アニミズム

イギリス人類学者タイラーが提唱した、アニミズムと言う概念から宗教が生まれたと言う考え方はこうです。

アニマ ラテン語で霊魂 すべてのものに霊魂が宿ってるという世界観

アニマ はラテン語で気息・霊魂・生命という意味

霊魂

霊魂というのは、そのもの(物体)とは別個の独立した存在だと考えます。

たとえば、人の力の及ばない出来事に出会った場合に、なぜだろう?と考えるようになり、

そこに、人の力より優れた力を持った目には見えない何かが存在しているのだと考えるようになったのだとする説です。

霊魂タイプは、人のような神です。すべてのものを擬人化したような世界観があります。

日本人には馴染みの深い八百万の神も、これに当てはまりそうです。

アニミズム=原始的な宗教という意味ではありません。

また、人がなぜ死ぬのか?なぜ夢を見るのか?この不可解な出来事を通してどこへ向かうのか?など考えるようになって、精霊崇拝が始まり、多神教が生まれその後、一神教が発展していったのではないかとタイラーは提唱しました。

この考え方は後に多方面から批判を受け今日ではアニミズムという言葉を用いないような風潮になっています。

マナイズム

タイラーの説に加えて、ロバートマレットと言う人がタイラーは 知性や理性しか考えていないのではないか?人には感情があると付け加えます。

付け加えるというのは、マレットは異論を唱えたわけではないからです。

マレットは人はもっと複雑な生き物だよね?!ということを言っています。たとえば、古代の人が自然を目の当たりにした時に最初に抱くのは、なぜだろうとう思考ではなく、畏怖の念や畏敬の念といった感情ではないか?

例えば、人が死んだらなぜだろうと考えるまえに、自然と悲しみの感情が先に現れるのではないか?と考えたようです。

非人格的な力、超自然の力があって、人の力が及ばない時に禁止事項(タブー・禁忌)が生まれ、アニミズムの前段階としてマナイズムがあったのではないか?という説があります。

農耕とのかかわり

人類が農業を始めたのは約1万年前です。それ以前は狩猟や木の実のなる樹木を集めた畑のような場所から食料を確保していました。

人は自然の恵みをいただくだけの存在でした。

そして、動植物を観察することで、人に何らかのメッセージを発しているように感じます。ちょうど、ペットを飼っている人が犬や猫が何を言おうとしているのかを理解できるように当時の人々も、動植物生態から発せられるメッセージを読み解くようになっていきます。

そのような、目では見えないけれど現象として起きることとか、起きては困ることを通してそこに目に見えない、自分たちが持っていると同じような意識的な存在があるのだと感じるようになります。

更に大きな意味を持つのが、死んだ人の霊や祖先の霊、動物の死んだ霊です。

そこで、供養という考え方生まれ人を弔うことは重要な儀式となっていきます。

人はどこから来てどこへ行くのか

そして、遺跡からはその原始宗教は呪術的な性格を持っていたことがわかっています。

多神教が生まれる

農業の発明や、家畜を飼う用になったことは、人々の価値観を大きく変えていきます。

それまでは自然の恵みに頼ることしか出来ていなかったものが、自発的に計画的に収穫し自然の恵みを利用する事ができるようになります。

一方で、先に述べたように人類がどこから来てどこへ行くのか?災害や病気、死などう行為なことはなぜ起きるのか?そのような疑問に答えるために、霊という人のような独立した意識の存在を信じるようになり、多神教へと発展していきます。

社会的にはしだいに人が集まり、小さなグループが大きなグループへ発展し、街ができ、格差が生じます。能力の高い人は、他の人を支配するようになったり、社会は複雑化していきます。

それにつれて、それまでの宗教では救われない人々も現れ始め、もっと教力なすべてを包含する最高の神という考え方が始まっていきます。

さらには格差の中で力を持つ者たちのイメージと相まって、国を統治する王が民族の信仰対象へと変化していきました。自らを神格化する王も登場してきます。

一神教の始まり

イスラム教、キリスト教、ユダヤ教、が一神教で、世界中の半数以上の人々が一神教を信奉しています。

この3つの宗教はもとを辿れば起源が同じです。そして呼び方は違いますが、同じ神を崇拝しています。そして3つともに終末論があります。

その同じ起源はヘブライ語聖書(旧約聖書)の記載に見ることが出来ます。

詳しくはこちらのページを見ていただきたいのですが、北の10支族の行方がわからなくなったあと、残りのユダ族も消滅するのですがそのユダ族がユダヤ人と呼ばれる人々です。

そして、これまでのことをまとめようと試みたものがヘブライ語聖書、ユダヤ教の元となっています。

失われた10支族 旧約聖書によれば、イスラエルは12部族だと書かれています。 失われた10支族とは、ソロモンの治世が終わったあとユダ王国から10の...

ユダヤ教の中から後にイエスが生まれキリスト教が誕生します。

イスラム教もユダヤ教もキリスト教も、元になっているのはヘブライ語聖書で、解釈や経典としている部分などが違います。

ユダヤ民族の離散との関係

トルコのギョベクリ・テペの神殿遺跡は、人々が宗教的な理由でそこに集ったことを示しています。崇拝行為ありきで、そのための農耕であり牧畜でした。

しかし、ユダヤ民族の歴史的な経験から善と悪、創造と破壊、などの擬人化された一神教が生まれます。

しかし、それは同時に人格的でありながら非人格的という矛盾もあって、(愛の神でありながら殺戮をもいとわない)その矛盾や葛藤を解決したのが後に登場するイエスでした。

イエスはユダヤ教徒の家庭に育ちますが、厳格に規則を守るというよりは、信仰があればいいのだと教えました。イエスの福音は当時の人々にわかりやすく受け入れやすいものでした。そして、神は完全で愛を動機に必ず成し遂げる(世の終わりと再生、善と悪の最終的な戦い)のだと説きました。

人が生み出したのか

上で述べたように、この考え方だと社会的な格差が生じて、人々がより強力な神を求めるようになったことで、すべての苦悩から解き放つような絶対的な神という存在が登場したのだという結論になります。

これは、人には人にしかないであろう思考力や感情があるからということが絶対前提です。

それで多くの科学者たちは、この人類の進化の過程で得た出来事の背後にある意図や動機を推察する能力と、宗教的な衝動を合わせて考えます。

人が子孫を残し繁栄することが生物学的繁栄なので、宗教衝動が子孫を残すことに何かしらの貢献があったはずだと考えました。しかし、結果はむしろ資源やエネルギーを消費し子孫を残すことに宗教衝動はなんの貢献もしない。と結論づけ、宗教は人の心が生み出した偶然の産物だ。と考えるようになりました。

都市伝説的に考えるなら、私達、現世人類であるホモサピエンスがアフリカから突如世界中に散らばったそのきっかけをつくった何らかの事件、力、エネルギー、存在、それが私達が一度は考えるという存在なのかもしれません。

特異な存在

この様に見てみると一神教が当たり前のようにさえ思える現代人の宗教観ですが、古代においては多神教が一般的で、唯一の神を信奉するというのはかなり特異なことだったようです。

古代エジプトでは太陽神アトンと言う神を崇拝した時期があり、このアトンが宇宙や宇宙の秩序を維持する唯一の神として崇拝された時期がみとめられることから、ヘブライ語聖書の神の原型ではないかと言う学者も居ます。

かの有名なツタンカーメンが信仰していました。

ゾロアスター教

一方で、初めて確立された一神教の宗教はゾロアスター教だとも言われています。

当時の王家と王国の中枢をなす多くの人々が信奉していたそうで、3大宗教の起源ともなったと言われています。

ザラスシュトラ(開祖)と言うペルシャで最高神アフラ・マズダーと呼ばれる神が絶対的な神で、開祖でもあるゾロアスターはアフラ・マズダーから啓示を受け、人々に広まっていきました。

20歳の時に放浪の旅をして人々に教えはじめ、42歳の時に旅の途中でとある民族の王様と知り合ったことがきっかけで、ササン朝時代(古代イラン紀元後226年)には国教となります。

アフラ・マズダーに対して、悪の神アーリマンが居ます。簡単に言えばこの2つ神の善と悪の抗争があるという善悪二元論という考え方が根底にあって、善の側の勝利と優位性があることからこれが一神教の始まりだと言われています。

善の側が最終的に勝利する最後の審判があります。

地獄の教えや、魂の不滅性をときました。

しかし、多くの神々もいますし、火や水 風などを重要なものと考える自然崇拝的な部分も多くすでに様々な宗教の影響を受けていたようにも思えます。

_