物語

バベルの塔についての考察

このサイトでは古くから伝わる風習や、行事、童謡や昔話など、どこか不思議で不自然で不気味にさえ感じるような事柄を、色々な角度から紐解き、八割の資料と、二割の独自見解で、深読みしていこうとするものです。

あくまで、都市伝説、またはエンターテイメントの読み物としてお楽しみいただけたら幸いです。

しかし案外、現代の混沌とした時代を生き残るキーワードは、そんな不思議を探ることで見つかるのかもしれませんよ!

この記事を読むとこんなことがわかります

バベルの塔の伝説について 

なぜ言語が乱されたのか?

人々を地球上に散らすという目的のためだった

バベルの塔

皆さんはバベルの塔のお話をご存知でしょうか?

ヘブライ語聖書(旧約聖書)の最初の書である創世記11章に書かれているお話です。

科学者たちの見方は、神話とする味方が大方ですが、歴史的根拠があると言う見方をする科学者もいます。

バベルの塔として知られている遺跡は、現在のイラク(古代バビロン)に存在します。チグリス・ユーフラテス川流域付近には、たくさんの「ジッグラト」と呼ばれる塔の一つがバベルの塔であるとされています。中でももっとも有名なのが、「エテメンアンキ」の遺跡です。

バベルとは

バベル(Babel)とは混乱という意味があります。聖書中では頭の名前がバベルという名前だったとは書かれていません。

バベルは混乱させるという意味のバーラルという動詞から派生

それはある出来事が関係していました。ある出来事というのは、人々が塔を立て街を作っていた時に急に何かの力が働いて、人々の言葉が通じなくなり人々はまちづくりをやめてしまったのです。

全地は同じ発音、同じ言葉であった
人々は東に移り、シナル(シュメール)地方に谷合の平野を見つけて、そこに住んだ。


彼らは話あった。「さあ、焼いてレンガを作ろう」。こうして彼らは石の代りに、れんがを得、しっくい(モルタル)の代りに、アスファルト(歴青)を作った。


彼らはまた言った、「さあ、町と塔とを建てて、その頂を天に届かせよう。そしてわれわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう


神は人の子たちの建てる町と塔を見ようと下っていった。

神は言われた、「民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。
さあ、私たちは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう」。


こうして神が彼らをそこから全地のおもてに散らされたので、彼らは町を建てるのをやめた。

これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。

建立した指導者は誰か

一説によると、この塔を立てた首謀者は『ニムロデ』という一人の男性でした。ニムロデとはどんな人物なのか、また彼が立てたと言える根拠を探したいと思います。

ノアの子供はセムとハムとヤペテでした。そしてハムの子がクシュ。クシュの子がニムロデとなります。つまり、ノアの孫がニムロデです。

クシュにはニムロデも生まれた。ニムロデは地上で力を振るった最初の人だった。そして神に敵対する強い狩人になった。 ニムロデの王国は当初、シナル地方にあるバベル、エレク、アッカド、カルネを治めた

 創世記10章8、9 10

ノアの洪水後、最初の帝国の創建者です。そして、バベル、エレク、アッカド、カルネは全てシナルの地にあったということから、塔の建設は彼の指示のもと始まったということができるのです。

https://shachi.blog/legend/noah/

さらにニムロデはそこからアッシリア地方までもへ出向き、その地を征服し大きな街を作っています。

ニムロデという名前

ニムロデ(ニムロド)という名前には『反逆する』という意味があります。

ニムロデは当時の偉大な指導者という立場から、人々が自分(ニムロデ)に頼らないと生きていけないように社会を作っていきました。

当時の族長制度から逸脱し、最初の『王国』(国家)を作り出しました。

人々は神に従うことは神の奴隷になることだと考えて、ニムロデを支持します。

洪水の後、ノアと神との約束は『地に散らばって増える』ことでしたが、ニムロデは、神と同等であることを示すこと、洪水で滅ぼされた父祖たちの復讐のために塔を建てました。

われわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう

名前の意味がおかしい

ニムロデという名前が反逆するとか裏切るとかそんな意味があることは先に述べましたが、最初から反逆することに決まっていたのでしょうか?

であれば、何かしら手をうつべきだったのでは?と思わずにいられません。

しかし、東洋学者のE・F・C・ローゼンミュラーは「身分の高い人を,死後に付けられた名前で呼ぶ習慣は,東洋人の間では少しも珍しいことではない。人の名前とその人の行なったこととが驚くほど符合していることがあるのはこのためである」と述べています。

つまり、ニムロデという名前は出生児からの名前ではないということができます。

偽典ヨベル書

ヨベル書の記述

見よ、ひとつの民。彼らがいったん事を起こしたたからには彼らに不可能ということはひとつとしてない。

おりて行って彼らの言語をかき乱し、たがいに話が通じないようにしてやるか。

また各地の都市や民族の間に散らばらせてさばきの日まで意図の一致をみることのないようにしてやろう。と話し、その後人々が言葉が通じるもの通し分散していったと書かれています。

ヨベル書とはヘブライ語の書物の一つで『小創世記』と呼ばれるもので、創世記の時代の出来事が描かれています。

言語が乱される

塔の建設を見に来た神は、仲間に命じて人々を混乱させ工事を中断させます。

その方法については詳細は書かれていません。

しかし、現代科学では、脳に磁気刺激を与えることで、異常体験をすることが証明されています。

古代宇宙人説の提唱者は、神とか神々と表現されている天からの使者が、彼らの進んだ科学技術でなんらかの信号を送り、人々を混乱させたのではないか?と考えます。

ここでひとつ気になることがあります。聖書の中で同じ言語を使っていたとは書かれていますが、言語が当時一種類しかなかったとはどこにも書かれていません。

また、人々が散り散りになったことは述べられていますが、塔が壊されたとか街が破壊されたという記述はありません。

ちなみに現在世界中の国で話されている言語は一体何種類あるのでしょうか?一説では8000種類ほどあるそうです。

そして、それは住む場所に依存します。

現代の最先端の音声翻訳機を使えば30から40の言語で普通の会話が成り立つそうです。

考え方にも影響する

認知​科学​を​専門​と​する​リラ​・​ボロディツキー氏​は,「言語​学​者​が​世界​の​諸​言語(7,000​ほど。分析​さ​れる​の​は,その​ごく​一部)を​深く​研究​する​に​つれ,数え切れない​ほど​の​意外​な​相違​が​浮かび上がっ​た」と​書い​て​い​ます。

彼女の説明によると、言語によっては、右、左という概念が存在しない言語もあり、東西南北の方位で様々なことを表現するため、例えば、古い写真から順に並べてくださいといった場合に、

大抵一番古い写真を左にそして順を追って右にならべて行くことでしょう。

しかし、左右の概念ではなく方位を主体にしている言語の人は、自分が南に向いていたら左から右、北を向いているときには右から左、東向きであれば向こうからこちら側へといった具合に時間の向きが自分の体と対応したものとして捉えられています。自分が中心なのではなく、大地に対応させているという考え方をします。

複雑な言語だった

バベルで言語が混乱した人々は、動物のような唸り声になってしまったわけではありません。

何世紀も経たないうちに、人々は活気ある都市を建設し、国際的な交易を行なっていることからわかります。

『ケンブリッジ言語百科事典』には『どの文化にも、それがいかに原始的なものであっても、十分に発達した言語があることがわかった。いわゆる文明の国に匹敵する複雑な言語である』と述べられています。

​ハーバード​大学​の​教授​スティーブン​・​ピンカー​は,自著「言語​の​本能」(英語)の​中​で,「石器​時代​言語​と​いっ​た​もの​は​ない」と​述べ​て​い​ます。

その後のニムロデ

人々が、塔の工事をやめて各地に散らばってしまった後も、ニムロデはこの地に残り、街を反映させていきます。

先住民に伝わる伝説

ミャンマー

ミャンマー​の​一​山岳​民族​の伝承にこんな話があります。

昔々、人々​は​皆​一つ​の​大きな​村​に​住み、一つ​の​言語​を​話し​てい​まし​た​。しかし、大きな​塔​を​建て​て​いる​途中で、建設​者​たち​が様々​な​風俗​・​習慣​・​話し方​を​徐々​に​身​に​着け​て、ついには全土​に​散っ​て​行きまし​た。

同様​の​伝説​はアフリカ・東​アジア・メキシコなどの​地域​の​先住​民​の​間​に​も見られます。

塔を壊してはいない

単に、人間の傲慢さ故に高い塔を建てたのであれば、塔を破壊すれば済むことです。

しかし、言語を乱し混乱させ、人々をバビロンの土地から離れるようにしています。人類が地球の至る所に住むようにするという神の目的があったためなのでしょう。